私は両耳とも難聴です。中学生のころから、ずっとワイデックスというメーカーの補聴器を使っています。中学生で最初の1台をつけ、そのあと28歳・33歳・38歳で買い替えました。今つけているのは4台目です。28歳からは、ほぼ5年ごとに買い替えています。
そして私は、買い替えのたびに、最新の機種ではなくあえて「型落ち」(ひとつ前の世代)の機種を選んでいます。
この記事では、なぜ型落ちを選ぶのか、買う前に何をしているのか、補聴器の補助や医療費控除をどんな順番で使ったのかを、私の体験から書きます。
なお、制度の話は、私の体験と調べた情報の整理です。制度は住んでいる地域や時期によって変わることがあるので、正式な案内の代わりにはなりません。申請する前に、必ずお住まいの区役所や市役所の窓口で確かめてください。
この記事でわかること
– 難聴の私が、補聴器を5年ごとに買い替えている理由
– 最新の機種ではなく、型落ちを選んでいる理由
– 補聴器の補助と医療費控除を、私がどんな順番で使ったか
中学生からワイデックス、今は4台目
今使っているのは、38歳で買った「EVOKE(エヴォーク)」というシリーズです。ワイデックスの公式の歴史では、EVOKEは2018年のシリーズとされています。

ずっと同じメーカーを選んでいるのは、ワイデックスの音色が、自分の耳に合っているからです。ほかのメーカーの補聴器も試したことはありますが、私には物足りなく感じてしまいます。
音の聞こえ方は、人によって違います。これはあくまで私の耳の話です。
補聴器の買い替えを、5年ごとにしている理由
5年ごとに買い替えてきたのは、私の場合、そのころが補聴器の補助を使って買い替えるタイミングになってきたからです。
私が使っているのは、障害者手帳をもとに区役所へ申請する「補装具費支給制度」です。補聴器などの「補装具」を買うときに、費用の一部を支給してもらえる、法律(障害者総合支援法)に基づく制度です。この記事で「補助」と書いているのは、この制度のことです。
この制度では、大人の補聴器の「耐用年数」は、原則5年とされています。耐用年数は、ふつうに使って修理できなくなるまでの目安の年数です。
ただし、5年たてば必ず買い替えの補助が出る、というわけではありません。今の補聴器の状態などを見て、区や市が判断します。
もうひとつ理由があります。古い補聴器は、壊れたときに修理の受け付けが終わっていたり、交換する部品がなくなっていたりして、直せないことがあるのです。

補助が使えるタイミングと、部品がなくなる前。この2つがそろうのが、私の場合は5年ごとでした。
あえて「型落ち」を選ぶ理由
型落ちの機種を選んでいる理由は、2つあります。
1つ目は、私が選んだ型落ちの機種なら、補助の金額の範囲で買えたからです。補聴器は高い買い物です。自分で払う金額をおさえられるのは、大きな理由でした。
2つ目は、最新の機種と比べても、私には違いが大きく感じられなかったからです。
正確に言うと、違いはありました。ただ、38歳で買い替えるときに試した最新の機種についていた機能のひとつが、私には合いませんでした。聞きたい音まで、さえぎられてしまったのです。私にとっては、それは邪魔な機能でした。お金を多く出してまで、欲しいものではありませんでした。

最新の補聴器は、とても良いものだと思います。でも私の感覚では、家電と同じように、前の機種から少しだけ変わった、ということもあります。
ひとつ、型落ちの弱点も書いておきます。前の章で書いたとおり、古い補聴器は部品がなくなって直せないことがあります。型落ちの機種は、そのときが早く来る可能性が高い、と私は考えています。部品がいつまであるかは、機種やメーカーによって違います。型落ちを選ぶなら、買う前にお店で確かめておくと安心です。
買う前に、2週間借りて試す
【やったこと】 補聴器の専門店で、気になる機種を借りる
【試した場所】 家・職場・通勤
補聴器は、買う前に自分で探して、借りて試しています。借りる期間は2週間です。
流れはこうです。
- 気になる機種を、お店で借りる
- 家・職場・通勤など、ふだん過ごしている場所で使う
- 音色を聞き比べる
- それから、どれにするかを決める


買う前に2週間借りて、家・職場・通勤で聞き比べてから決めています。
補聴器の補助を使うときの、私の順番
私が補助を使ったときの流れは、こうです。
- 先に、借りて試して、自分に合う機種を決めておく
- 区役所で、申請に使う書類をもらう
- 補聴器にくわしい耳鼻科で診てもらい、書類(制度では「補装具費支給意見書」と呼ばれるもの)を書いてもらう。私は、このとき同じ日に、医療費控除のための書類も一緒に書いてもらいました(次の章で書きます)
- 区役所に申請する
- 支給が決まったら、区から届いた書類を補聴器のお店に渡す
- 補聴器の値段から、補助で出る分を引いた残りを、自分で払う

大事なのは、補助が決まる前に補聴器を買ってしまわないことです。先に買ってしまうと、補助の対象にならないことがあります。私は、機種を先に決めておいて、支給が決まってからお店に書類を渡す、という順番にしました。
自分で払う金額は、その人の所得や、選ぶ機種によって変わります。
医療費控除も使いました
医療費控除は、1年間に払った医療費が多いときに、確定申告をすると税金の一部が戻ってくる仕組みです。補聴器も、条件を満たせば対象になると聞いて、今の補聴器を買った年の確定申告で、医療費控除も申告しました。
国税庁が示している取り扱いでは、「補聴器相談医」という耳鼻科の先生に、「補聴器適合に関する診療情報提供書」という書類を書いてもらいます。診療や治療のために補聴器が直接必要だと、この書類で示せる場合に対象になります。日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会の案内では、補聴器相談医を受診して書類をもらい、そのあとで販売店で補聴器を買う、という順番です。私は、補助の書類と同じ日の受診で、この控除のための書類も書いてもらいました。
補助を受けた場合は、補助で出た分は医療費控除の計算から差し引きます。対象になるのは、自分で払った分です。
補聴器は、自分の耳で確かめてから買う
補聴器は高い買い物です。だからこそ、私が伝えたいことはひとつです。
すぐに買わずに、借りて、自分の耳で確かめてください。
できれば、最新の機種だけでなく、型落ちの機種とも比べてみてください。最新の機能が、自分にとって必要なものかどうか。それは、ふだんの生活の中で聞いてみないと分かりません。
私にとっては、補助の範囲で買えて、音色が耳に合う型落ちの機種が、いちばん良い選択でした。
まとめ
私は、補聴器を5年ごとに、補助が使えるタイミングで買い替えています。そして、買う前に2週間借りて試し、型落ちの機種を選んでいます。
補助を使うなら、買う前に区役所や市役所の窓口へ相談するところから始めてください。

補聴器は高い買い物です。自分の耳で確かめてから選んでください。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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