前に「私がAIを使い続ける理由」という記事を書きました。あの記事には、19歳から今までの職歴を全部詰め込んでいます。書き終えてから、自分でも「ちょっと長いな」と思いました。
そこで今回は、職歴の部分だけを切り出して、もう一度ていねいに書いてみます。これはその前編です。
先に、いまの話をします。
ただ、最初からこの考え方を持っていたわけではありません。どこで身につけたのかをたどっていくと、19歳のExcelにたどり着きます。
この記事でわかること
- ごみ収集から始まった、私のぐちゃぐちゃな職歴
- 「向いていないこと」を知るのも収穫だ、と思えるようになった理由
- バラバラだった経験が、あとから一本の線になっていく感覚
19歳、Excelとの出会いと、22歳での退職
19歳のとき、最初の職場でExcel VBAに出会いました。VBAというのは、Excelの作業を自動で動かすための、かんたんなプログラムのことです。

研究職だったので、会議はありませんでした。上司から指示をもらい、実験して、結果を報告する。そういう毎日でした。
そのころ、スキューバダイビングで副業もしていました。そこでアムウェイに出会います。知り合いに商品を紹介して、広げていく仕事です。ここで私は、「自由になりたい」という感覚を初めて持ちました。
ただ、社内で活動していたことがバレてしまい、退職することになりました。
22歳。自分が何をしたいのか、まったくわかりませんでした。
ごみ収集から朝マックまで。向いていないことを、体で知った
次に登録したのは、人材派遣の会社(2004年4月〜2006年3月)でした。その日ごとに、いろいろな現場の仕事を紹介してくれるところです。

このころの私には、返さなければいけないお金がありました。それを返すために、1日をまるごと仕事で埋めました。
- 朝:朝マック
- 昼:派遣のスポット仕事(ごみ収集、引越し作業、ピッキング)
- 夜:キャバクラのホール
ピッキングというのは、倉庫で、注文された品物を集める作業のことです。
ほぼ24時間、働きっぱなしの生活でした。
そのうちに、体のほうが先に音をあげました。寝る時間が足りず、体に震えが出るようになったのです。
そこでわかったのは、たったひとつです。肉体労働は、自分に向いていない。
もうひとつ、忘れられない光景があります。
夏休みや年末年始。街を行き交う人たちの流れを、じっくり見ていたときのことです。みんな、ゆっくり過ごしている。それを見て、私は素直にうらやましいと思いました。
ゆっくり過ごせる時間がほしい。 そのとき、はっきりそう感じました。
今になって思います。これは、無駄な時間ではありませんでした。
「自分に向いていないこと」を体で知るのも、立派な収穫です。 向いていないことがわかれば、その分だけ、向いている方向に賭けられます。
Excelの請求書が、私の原体験になった
次は、イベント会社(2006年4月〜2008年3月)です。各量販店へキャンペーンスタッフを送り出す仕事を担当しました。
ここで、Excelを使って請求書を作りました。

これが、私にとっての「仕組みづくりの原体験」です。
それまでは、同じ作業を毎回、手でくり返していました。ところがExcelで一度だけ組んでしまえば、次からは中身を入れるだけで請求書ができあがります。同じ手間は、二度とかかりません。
自分が頑張るのではなく、仕組みに頑張ってもらう。
そう言葉にできたのはずっと後のことですが、あのときの感覚を、私は今もずっと追いかけている気がします。
データベースと出会って、仕組みが仕事を変えると知った
レンタル業の会社(2008年4月〜2009年3月)に移り、データベースと出会いました。データベースというのは、たくさんの情報をきちんと並べて、しまっておく仕組みのことです。
ここから、本格的にプログラミングが始まりました。

その次の職場(某エンタメ企業・2009年4月〜2025年2月)では、AccessからPythonまで身につけました。Accessはマイクロソフトのデータベースソフト、Pythonはプログラミング言語のひとつです。
仕組みを作ると、仕事そのものが変わる。 それをはっきり実感し始めたのが、この時期です。
そして2025年3月、今の職場に移りました。
回り道は、あとから線になった
ふりかえると、見事なまでの回り道です。
ごみ収集から始まって、Excel、データベース、Python。一本の計画されたキャリアではありません。その都度ぶつかって、たまたま拾ったものばかりです。
でも、どれ一つ欠けても、今の自分はいなかったと思います。
回り道は、そのときは点でした。それが後からつながって、「仕組みで補う」という今のやり方になりました。
まとめ
最初に書いたとおり、私は聴こえない部分を「仕組み」で補っています。
その考え方は、生まれつき持っていたものではありません。この回り道の中で、少しずつ身につけたものでした。
そこから先の「だからAIを使い続けている」という話は、後編にあたる「私がAIを使い続ける理由」に書いています。よかったら、続けて読んでみてください。
回り道をしている最中は、それが回り道だとわかりません。でも、後からちゃんと線になります。今まさに遠回りしている誰かに、それだけは伝えたいです。
この記事の流れを、1枚にまとめました。


